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12月の御法語

12月のお参りの御法語を紹介したいと思います。


順逆二縁


 このたび輪廻の絆を離るる事、念仏に過ぎたる事はあるべからず。この書き置きたるものを見て誹り謗ぜん輩も、必ず九品の台に縁を結び、互いに順逆の縁虚しからずして、一仏浄土の友たらん。

 抑(そもそも)機をいえば五逆重罪を簡(えら)ばず、女人・闡提をも捨てず。行をいえば一念十念をもてす。これによりて五障三従を恨むべからず。この願を頼み、この行を励むべきなり。

 念仏の力にあらずば、善人なお生まれ難し。況や悪人をや。五念に五障を消し、三念に三従を滅して、一念に臨終の来迎をこうぶらんと、行住坐臥に名号を称うべし。時処諸縁に、この願を頼むべし。あなかしこ。あなかしこ。


 この生涯を限りに輪廻の絆を離れるには、念仏に勝る方法があるはずがありません。ここに私が書き残したものを見て謗り、非難する者も、必ず浄土の九品の蓮の台に縁を結び、信仰の同じ者も異なる者も互いに縁が実って、同じ阿弥陀仏の浄土の友となるでしょう。

 そもそも救われる人はといえば、五逆重罪の悪人をも分け隔てせず、女人や一闡提を捨てることもありません。行はといえば、わずか一声十声の念仏によるのです。ですから、五障・三従の身を恨みに思うべきではありません。この〔念仏往生の〕本願を頼みとし、この念仏の行に励むべきです。

 念仏の力によらなければ、善人ですら往生は難しいのです。悪人はいうまでもありません。「五遍の念仏で五障を消し、三遍の念仏で三従を滅ぼして、一遍の念仏で臨終の来迎を蒙りたいものだ」と、立ち居起き伏しに、阿弥陀仏の名号をお称え下さい。いかなる時・場所・場面でも、この本願を頼みとなさって下さい。あなかしこ。あなかしこ。

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