今回も浄土宗の事として「通夜」について説明していきたいと思います。
前回の「枕経編」において、枕経は亡くなられた方の新たなる門出となるお参りであることは説明いたしました。
では枕経に続き行われる通夜はどのようなお参りなのかということを説明していきたいと思います。
「通夜」は言い換えると「夜を通して」ということができます。では「夜を通して」何を行うのでしょうか?
それは枕経において仏弟子となった方の成仏するという目的のために、「夜を通して」祈願、勤行を行う事です。言い換えるならば、仏弟子となって夜通し修行を行うのです。しかし、亡くなられた方が「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」とお称えして修行を行うことはできません。そこで僧侶がその方に代わり、経や念仏をお称えして、修行を行うことが通夜になります。従って、通夜の際は僧侶も亡くなられた方と同じ修行僧の立場になり、修行僧が纏う「黒衣(こくえ)」という黒い衣と「如法衣(にょほうえ)」という茶色や黄土色といった色の袈裟を被着してお参りを行います。現在では葬儀場に宿泊場所がないことや翌日に控えた葬儀式に備えるためなど様々な理由で「夜を通して」行うことはかなり稀になりましたが、ある程度の所で時間を区切って行う通夜を「半通夜」とも言います。
さらに、葬儀式の前夜の事を「逮夜(たいや)」とも呼び、遺族・親族などが亡くなった方の傍で夜を明かす内輪の夜伽の意味もあるため、通夜には亡くなられた方の遺族、親族、友人の方が集まり、通夜をお勤めいただければと思います。
今回は通夜についてご説明いたしましたが、真光寺ではお寺での葬儀全般を受け入れております。興味のある方は是非、真光寺にご相談ください。
※法要や他の方の葬儀などの都合によってはお受けできない場合もございます。御理解と御了承のほどよろしくお願い申し上げます。
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