本日も天候に恵まれてたくさんの方に参列いただきありがとうございます。
本日の法要をもって真光寺の春彼岸法要は終了となります。
しかし彼岸の期間は続きますので、お寺へのお参りはお待ちしております。
さて昨日のブログにて僧侶の衣と袈裟に関するお話をしました。
本日は写真も含めて真光寺の衣や袈裟を紹介したいと思います。
僧侶の着る衣には緋色、紫色、松襲色(まつがさねいろ)、萌黄色(もえぎいろ)の色衣(しきえ)と黒色の黒衣(こくえ)とがあります。
これらは使用時の用途に応じて変えています。
例えば葬儀式を執り行う時には色衣を被着することで、お釈迦様の代わりを務めさせていただきます。
しかし、僧侶が修行をする際は黒衣を被着して修行に励むことになります。
また色衣を着る際にも決まりがあり、僧侶の階級に応じた色衣を着ることになります。
真光寺の場合は例外を除いて住職が紫色、松襲色、萌黄色を、副住職が萌黄色を着ることができます。
続いて袈裟についてです。
袈裟も衣と同様に色衣に合わせるための顕色(けんじき)と黒衣に合わせる壊色(えしき)があります。
名前を聞いてもイメージがなかなかできないと思いますが、顕色は鮮やかな色、壊色は鮮やかではない色だと思ってもらえると良いかなと思います。
形も様々にありますが、それは写真とともに確認してまいりましょう。
まずは四日に渡り住職が着ていた衣と袈裟になります。
写真では分かりづらいかもしれませんが、これは紫色の衣になります。
下には袴をはいています。
袈裟は大師五条(だいしごじょう)となります。
法然上人が用いていたことから大師衣(だいしえ)とも言います。
五条というのは縦長の布を五枚、横に並べた形をしていることを言います。
続いてお葬式などの時の住職はこのようになります。
大師五条だった袈裟が七条(しちじょう)になります。
こちらも先ほどの五条と同様に縦長の布を七枚、横に並べた形をしているので七条と言います。
これは上記の例外的な場合として、本山などで階級が上の僧侶の代わりとして法要を務めさせていただいた際の緋色の衣になります。
副住職の場合は以下のようになります。
こちらは萌黄色の色衣になります。
副住職は僧侶としての階級がまだ上がっていないためにこの色のみ着ることができます。
今後修行を積むことで住職と同じように様々な色を着ることができるようになります。
そうなれるように頑張ります。
また袈裟は大師五条となっています。
この袈裟は先代住職の寺庭(お寺の奥さん)の帯を法衣屋さんに頼み、仕立てていただきました。
続いては黒衣です。
色衣と黒衣は袖が長く腰から下にはひだがついています。
右の写真は如法衣という袈裟を被着しています。
修行をする際は基本的にこの格好をして一日を過ごします。
また毎年11月頃に檀信徒の皆様へ伝道袈裟への御寄進をお願いしていますが、皆様の御寄進は修行中の僧の如法衣となります。
その如法衣には御寄進された方の名前と戒名が書かれます。
よろしければ修行僧のためにも御寄進のほど、よろしくお願いします。
続いて改良服です。
黒衣に比べて袖が短くなり、ひだもなくなっています。
これは浄土学本校(現在の大正大学)の学生服として考案されたものが、現在日常に着用されるようになったものと言われています。
左の袈裟は伝道袈裟と言われるものです。
毎月のお参りなどで見たことが多い姿だと思います。
右の小五条または威儀細(いぎぼそ)という袈裟を着けることもあります。
最後に約2年ほど前に副住職の修業の修了を祝って、檀信徒の皆様からの御寄進で作らさせていただいた大師五条を二枚紹介したいと思います。
1枚目が夏用、2枚目が冬用となっています。
裏面に御寄進いただいた方の名前を刺繡にて書かさせていただきました。
皆様への気持ちを忘れず、大切に使わさせていただきたいと思います。
今回様々な衣と袈裟をご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
衣や袈裟に関して気になることなどありましたら、住職や副住職にお尋ねください。
いつでもお持ちしております。
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