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副住職が僧侶となるまで Part3

これまで二回に渡って勤行の様子や仏具についての話をしてきましたが、実際に僧侶になるためにはどうしたらいいのか、そもそも僧侶になれるのかのお話をしたいと思います。


まず初めに皆様のイメージとして僧侶=お寺の息子というイメージがあるかもしれません。実際に真光寺においても副住職から見て曾祖父、祖父、父と受け継いできていますし、他の寺院においても先祖代々で受け継いできたお寺というのも少なくありません。

しかし、法然上人を思い出してみると、法然上人は元々お寺の生まれではないですが出家をして僧侶になって浄土宗を開かれました。従って僧侶=お寺の息子とは限りません。

実際に副住職が僧侶となるために修業をしていた際に共に修行していた仲間の中では、お寺の息子もいましたが、お寺とはまったく関係のない家庭やお仕事をされている方が一念発起して浄土宗教師になりたいと思い、修行に来られている方もいました。

また年齢においても大学生から70代の方まで様々な年齢層の方が修行をしていますから檀信徒の皆様も今からでも遅くありませんよ!


続いて僧侶になる手段についてです。

まず僧侶になりたいと思った際には師僧が必要になります。現役の僧侶に対して自分が僧侶になりたいことを話し、それを認められるとその僧侶が師僧となります。その際に得度と言われるいわゆる出家を行います。出家をすると浄土宗からも僧侶として修行する身であることを認められ僧籍登録が行われます。その後、師僧から一般的な仏教に関する知識や宗派に関しての知識、実際の勤行の基本などを学びます。それがある一定の習熟度に至ったならば、より深い修業を行うために宗派の定める修行場に向かうことになりますが、この方法がいくつかありますので紹介したいと思います。



1つ目が佛教大学か大正大学に受験をして入学する方法です。佛教大学は京都にある浄土宗の宗門校で大正大学は東京にある浄土宗の宗門校になります。これらの大学は宗門校なので仏教学部があり、授業として仏教に触れていく事になります。興味のある方は佛教大学について調べてみてください。こちらの方法では大学に在学することになるので僧侶として活動するまでには卒業までの4年間が必要になります。


2つ目が佛教大学の通信教育課程に通う事です。通うとは言っても大学生のように毎週平日は大学に通うというものではなく、DVDやテキストを見ることで仏教について学んだり、その内容についてレポートをまとめたり、オンラインで授業を聞いたりして仏教への理解を深めていきます。


3つ目が佛教大学の別科(仏教専修)に通う方法です。こちらも1つ目の方法と同様に入学のための試験などがあります。入学した際には浄山道場という全寮制の道場に入り、基本的に2年間を道場内で過ごすことになります。浄山道場は「道場」ですから男性は2ミリ以下の坊主頭、服装は作務衣か法衣などの決まりがあります。


4つ目は養成道場に通う方法です。副住職が僧侶になった方法がこちらになります。3年間、毎年夏に3週間の道場が開かれるのでそちらに通うことになります。道場の場所は毎年変わり、様々な本山で修業をすることになります。こちらも「道場」ですから坊主頭や服装の規定などがあります。



以上4つの方法のいずれかによって仏教や浄土宗についてしっかりと理解した後、伝宗伝戒道場という浄土宗教師になるための最後の道場が行われます。この最後の道場は12月に3週間行われます。副住職も3年前の12月にこの修業を修めて浄土宗教師となりました。ちなみに冬の京都はすごく寒かったです、、、しかし充実した修行生活を送ることができたと思います。

檀信徒の皆様も興味がありましたら是非僧侶になりましょう!

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