top of page

僧侶の被り物

過去に僧侶の衣や数珠について記事にしてきましたが、これまで触れてこなかった僧侶の被り物について紹介していきたいと思います。

編み笠などもありますが、今回は僧侶専用の法会用被り物ということで省略させていただきます。

僧侶専用の被り物には主に二種類の被り物があります。

一つ目は水冠です。

上の写真のような被り物です。

写真では分かりづらいですが、前後が長い作りをしているため、その形状から「蝉帽子(せみぼうし)」「烏帽子(からすもうす)」などの別名もあります。

住職が葬儀式や法要の際に被っている姿を見ることができるかもしれません。

名前の由来には諸説ありますが、正面の縫い目が漢字の「水」の形に似ていること、かつて廬山慧遠が雨乞いをする際に使用したことなどが挙げられています。


二つ目は誌公帽子(しこうもうす)です。

上の写真のような被り物です。

誌公帽子は側面ならびに背面に布が垂れているような形状をしています。(この形状のせいで夏に被ると熱気が籠り、かなり暑くなります、、、)

誌公帽子は誌公帽とも呼ばれます。

由来としては、かつての中国の斉にいた宝誌という方が被っていた三布帽が宝誌が俗に「誌公」と呼ばれるようになった際に「誌公帽子」と呼ばれるようになったためとされています。

この時にもっと薄い帽子を被っていたら現代の僕たちは暑さを感じなくても良かったのでしょうか、、、?


今回は一例として住職と副住職の水冠ならびに誌公帽子をお見せしましたが、これらは僧侶や場面によって色や模様など異なりますので、葬儀などの際に注意して確認されてみてください。


また、今後も僧侶のこと、お寺のこと、仏教のことなどで気になったことがあれば、お寺までいつでもご相談ください。

閲覧数:842回0件のコメント

最新記事

すべて表示

秋季彼岸法要とその後

昨日夜より激しい雨と風、所により雷といった荒れた空模様でしたが、檀信徒の皆様の御自宅では何か被害などはありませんでしょうか。真光寺はというと立て看板が一つだけ折れて倒れてしまいましたが、それ以外は大きな被害もなく無事でした。...

秋彼岸

いよいよ明日より秋の御彼岸の期間となります。 昔の方々は「暑さ寒さも彼岸まで」と言ったそうですが、現代の暑さは異常なところがありますから、普段からの体調管理や外出時の熱中症などに注意してお過ごしくださいませ。 さて真光寺では彼岸の期間に合わせまして、真光寺の檀信徒でもあられ...

秋彼岸法要ご案内

暦の上では秋ですが、まだまだそのような気配のない暑さの中で檀信徒の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。 副住職はというと汗だくになりながら日々のお寺の業務に励んでおります。 さて今回はタイトルにもあります通り、秋の彼岸法要に関するご案内です。...

Comments


bottom of page