さて四月も終わりが近づいてきましたが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?
まだまだ新型コロナウイルスの新規感染者数は多数いらっしゃいますので対策を徹底していきましょう。
さて今回は五月の月参りで読む御法語を紹介したいと思います。
退縁悪知識
往生せさせおわしますまじきようにのみ、申し聞かせまいらする人々の候うらんこそ、返す返すあさましく心苦しく候え。いかなる智者、めでたき人々仰せらるるとも、それにな驚かせおわしまし候いそ。各の道にはめでたく貴き人なりとも、解り異に、行異なる人の申し候う事は、往生浄土のためには中々ゆゆしき退縁、悪知識とも申しぬべき事どもにて候。
ただ凡夫の計らいをば聞き入れさせおわしまさで、ひとすじに仏の御誓いを頼みまいらせおわしますべく候。
訳
「往生などお出来になりません」とばかり、〔あなたに〕申し聞かせる人たちがおられるそうですが、本当に嘆かわしく気がかりなことです。どのような、学識のある人や立派な人がおっしゃっても、そのことで決して動揺なさってはなりません。それぞれの道では立派で尊敬すべき人であっても、解釈が異なり、修行が異なっている人の言われることは、極楽往生のためには、かえって大変な身を滅ぼす縁とも、道を誤らせるものとも申すべきでありましょう。
とにかく凡夫の考えをお聞き入れにならず、一途に仏のお誓いを頼みとなさいませ。
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