私達僧侶が座ると言ったら、椅子などがない限り正座をすることになります。
その正座と切っても切れないものが足の痺れです。
皆さんも一度は経験したことがあると思います。
法事や法要などの長い時間座るときはもちろん、毎月のお参りやちょっとしたお話の際にも正座をしていると足が痺れてしまいます。
住職と副住職がお参りを終えて、片付けなどをしていると後ろで「あいたたた、、、」と言われている方もいらっしゃいます。
しかし、落語家の方や僧侶はお話やお経の後に足が痺れてこけてしまうという姿はあまり見たことがないと思います。
実は痺れない座り方があるんじゃないの?と疑いたくなると思いますが、今日はそんな正座の秘密についてお話ししたいと思います。
まずなぜ正座をすると痺れるのかというと、お尻などで太ももやふくらはぎを圧迫することで血管がつぶれてしまい、血が通わなくなることが原因です。血が通わないことで神経が麻痺し、触られても分からないくらいに足の感覚がなくなります。その後、正座を辞めると一気に血流が流れ、その際に一緒に流れる活性酸素と言われるものが神経を刺激するために痺れや痛みを感じることになります。
ではなぜ僧侶は足が痺れないでスッと動けるのかというと、、、
血が流れているからです!!
いやいや、、、さっき正座すると血管がつぶれて血が通わなくなると言ったじゃないか、、、と思われるかもしれませんが、実際に僧侶の足には血が流れています。
僧侶のように長く正座をする人達には、長く正座をする環境に適応して別のつぶれない血管を作って血流を迂回させているのです。この迂回させる血管のことを「副側路」と言います。僧侶はこの副側路によって血を流すことができるので、その後の活性酸素による神経の刺激がないため痺れないというメカニズムだったのです。
とても不思議な人体の秘密でしたね。僧侶と同じように痺れない足が欲しい方は頑張って正座をしてみてください。
また真光寺では法事などの際、足が痛ければ動いてもらっても足を崩していただいても構いませんので、無理することなく仏様と向き合っていただければと思います。
ちなみに副住職は副側路を現在制作中のため痺れることもあります。
ご容赦ください。
おまけ
檀信徒の方から写真を寄稿していただきました。
こちらは崖に掘られた仏様ということで「磨崖仏」と言います。
大分県の国東半島にはこのような磨崖仏が数多く残ってますので、機会があれば是非お参りされてください。
また皆様からのブログへの寄稿もお待ちしております。
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