top of page

御法語

十月に入り今年も残すところ三か月を切りました。時が経つのは早いですが、日々を充実して過ごしてまいりましょう。

さて今回は今月読む御法語を御紹介します。


五劫思惟

 酬因感果の理を、大慈大悲の御心の内に思惟して、年序そらに積もりて、星霜五劫に及べり。然るに善巧方便を廻らして思惟し給えり。

 然も、「我れ別願をもて浄土に居して、薄地底下の衆生を引導すべし。その衆生の業力によりて生まるるといわば、難かるべし。

 我れ須く衆生のために永劫の修行を送り、僧祇の苦行を廻らして、万行万善の果徳円満し、自覚覚他の覚行窮満して、その成就せん所の、万徳無漏の一切の功徳をもて、我が名号として、衆生に称えしめん。衆生もし此れに於いて信を致して称念せば、我が願に応えて生まるる事を得べし。」


 法蔵菩薩は、修行という原因に応じてその報いが得られるというすじみちを、〔衆生のために〕大慈大悲の御心でお考えになるうち、年数はいつしか積み重なり、歳月は五劫に及びました。それでも巧みな手立てをあれこれとお考えになりました。

 その上に、「私は特別の願を立てて浄土に住まいし、仏道修行の低い位にある衆生を導き入れよう。その衆生自身の修行の力で浄土に生まれるという〔すじみち〕であれば、それは難しいだろう。

 私は是非とも衆生のために、限りなく長い修行生活を送り、果てしなく長い難行を重ねて、多くの修行と多くの善行の結果としての徳をも円かに満たし、自らも覚り他者をも覚らせるという覚りへの修行をも窮め、そのことで具わった、煩悩のけがれのない無数の功徳を、すべて私の名号にこめて、衆生に称えさせよう。衆生がもしこれを深く信じて称名念仏するならば、私の願に応じて、〔間違いなく〕生まれることができるであろう」〔とお考えになったのです。〕

閲覧数:8回0件のコメント

最新記事

すべて表示

秋季彼岸法要とその後

昨日夜より激しい雨と風、所により雷といった荒れた空模様でしたが、檀信徒の皆様の御自宅では何か被害などはありませんでしょうか。真光寺はというと立て看板が一つだけ折れて倒れてしまいましたが、それ以外は大きな被害もなく無事でした。...

秋彼岸

いよいよ明日より秋の御彼岸の期間となります。 昔の方々は「暑さ寒さも彼岸まで」と言ったそうですが、現代の暑さは異常なところがありますから、普段からの体調管理や外出時の熱中症などに注意してお過ごしくださいませ。 さて真光寺では彼岸の期間に合わせまして、真光寺の檀信徒でもあられ...

秋彼岸法要ご案内

暦の上では秋ですが、まだまだそのような気配のない暑さの中で檀信徒の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。 副住職はというと汗だくになりながら日々のお寺の業務に励んでおります。 さて今回はタイトルにもあります通り、秋の彼岸法要に関するご案内です。...

Comments


bottom of page