四月のお参りの際に読む御法語を紹介したいと思います。
正雑二行
それ速やかに生死を離れんと欲わば、二種の勝法の中に、且く聖道門を閣きて、選びて浄土門に入れ。
浄土門に入らんと欲わば、正雑二行の中に、且くもろもろの雑行を抛てて、選びて正行に帰すべし。
正行を修せんと欲わば、正助二業の中に、なお助業を傍らにして、選びて正定を専らにすべし。正定の業というは、即ち是れ、仏の御名を称するなり。名を称すれば、必ず生まるることを得。仏の本願に依るが故に。
現代語訳
さて、速やかに迷いの境涯を離れたいと願うならば、二種の勝れた教えの中で、まずは聖道門をさしおいて、選んで浄土門に入りなさい。
浄土門に入ろうと願うならば、正行と雑行の二行の中では、まずはもろもろの雑行をなげうって、選んで正行を依りどころとしなさい。
正行を修めたいと思うならば、正行と助業との二業の中では、やはり助業を脇に置き、選んでひたすら正定業に励みなさい。正定業というのは、つまり阿弥陀仏の名号を称えることです。名号を称えれば、必ず〔極楽浄土に〕生まれることができます。阿弥陀仏の本願によるからです。
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