地域によっては梅雨に突入し雨の降る所も多くなってきたのではないでしょうか?
真光寺の周辺も昨日から今日にかけて激しく雨が降ったり、止んだかなと思うとまたパラパラと降りだすというような不安定な天気をしています。
そこで今回は仏教と雨に関係したお話をしようと思います。
さすがに仏教と雨は関係ないでしょうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は深い関係性があるのです。
まず仏教の発祥の地であるインド周辺についておさらいしましょう。
まず温帯に属する日本とは違い、熱帯に属するインド周辺では雨期と乾期があります。文字通り、長い期間雨の降り続く雨期と逆に雨が降らず乾燥する乾期です。
さて突然ですが問題です!
インドで修行者が托鉢など歩き回っての修業をできなくなる時期は雨期と乾期どちらでしょうか?
またその理由はなぜでしょうか?
みなさんはどちらだと思いますか?
雨が降り続いて嫌だなと思う雨期なのか、、、
はたまた雨が降らず乾燥してしまう乾期なのか、、、
正解は、、、雨期です。
ではなぜ雨期なのかというと実はそこには仏教の殺生の考えがあったのです。
仏教は殺生をしてはいけないという教えです。精進料理もこの考えのもと、動物性の食品は使われていません。
ではなぜ雨期と殺生が関係するのかですが、これは水の中にいる生物のことを考えているからです。水の中には小さな生き物たちがたくさんいるので、雨期に水たまりなどを踏んでしまうとその小さな生き物を踏み殺してしまうことになるということで雨期には外を出歩くことなく一か所に集まって静かに修業をすることになります。
この集まって行う修業のことを夏の雨期に行うことから「夏安居(げあんご)」や「雨安居(うあんご)」と言います。
ここから現代でも僧侶が集まって修行したり講習を受けることを「安居(あんご)」と言い、冬にも修行は行われるので「冬安居(とうあんご)」などの使い方もします。
このように現代まで残るほどに仏教と雨とは深い関わりがあります。
他にも様々な事柄が仏教に関係していたりもするので、それは今後のブログに少しずつ載せていきたいと思いますので、気になる方は是非チェックしてみてください。
Comments